2008年07月15日

【中田骨折問題・2】あまりにひどすぎる

 前のエントリーからの続きです。

各紙の論調、および球団の反応
結果的に中田もハムも骨折1カ月“放置”(スポニチ)

 球団内には負傷する前から中田の“さぼり癖”を指摘する声はあった。負傷する前日もウオーミングアップに真剣さが見られず、トレーナー陣から「これでケガをしても誰も面倒を見てくれないぞ」と注意を受けていた。さらに、日本ハムは2軍選手に毎朝、体調チェック表提出を義務付けているが、何度となく提出を怠っていた。トレーナー室に時間通りに現れないことも多々あった。

 今回、精密検査の許可を出したことについて、病院に同行した福田トレーナーは「野球人の前に社会人。彼の場合はケガ以外に取り組む課題があった。球団と話し合いその課題がクリアできたら病院に行こうという話になっていた」と説明。島田統括本部長も「ケガと生活態度は別とする考え方もあるが、いろいろな考えがある」とした。


ハム中田左手骨折で今季の1軍昇格絶望的(ニッカン)

 一方で、中田にも非があった。2軍選手に毎朝義務づけられている、体調管理表の提出を怠るなどの素行不良があったという。「トレーナーはそれを指針にして練習メニューを決めるから」と島田チーム統轄本部長。福田トレーナーは「野球人の前に社会人。社会人としてのできてないこと、ケガ以外に取り組むことがあった」と話し、現場と球団が協議した上で、素行改善が見られてから検査を受けさせる方針を固めていた。

 素行不良とグラウンド内のケガを結びつけるのは、あまりに強引な印象を否めない。結果的に骨折だったことで、トレーナー陣の責任問題にも発展しかねない。だが同本部長は「早く(検査に)行けば、早く治ったかもしれない。でも翔にとっては、それが(1軍への)遠回りになったかもしれない」と話し、精神面の教育に取り組んでいたと説明。トレーナー陣への処分は見送った。

 術後は1週間の入院が必要で、8月2日のフレッシュ球宴出場も辞退することになる。実戦復帰は早くて8月中旬以降となり、今季中の1軍昇格は極めて厳しい状況となった。再発防止のため、さらには鳴り物入りで入団したルーキーが成長するためにも、両者に風通しのいい関係作りが求められる。


中田の左手首は骨折だった あす手術、復帰は来月中旬(北海道新聞)

 中田選手は六月十四日の滝川市での二軍戦で左手首を痛めて途中交代。以降、試合出場はなかったが、練習には参加していた。大きな故障とはみていなかった球団は、中田選手が身体状態の書面報告をトレーナーに怠っていたため、病院へ行く前段階の「課題のクリア」を求めていた。

 大けがではないものの骨折だったことについて、島田利正・チーム統轄本部長は「トレーナーは想定内だったようだが、(診断結果を聞いて)私は『う?』という感じはあった」と困惑気味だ。


中田左手有鉤骨骨折!16日手術…日本ハム(報知)

 診察を終え、千葉・鎌ケ谷の「勇翔寮」に戻ってきた中田は「軽い手術です」と告白した。6月14日のイースタン・西武戦(滝川)でスイングした際に痛めた左手首はエックス線検査、CTスキャンなどで骨折が判明。負傷から1か月後に、最悪の結果が分かるというお粗末さだった。

 なぜ、これまで中田を病院に行かせなかったのか。福田トレーナーは「けが以外に本人にはやることがあった。体調管理表の提出や時間通りにトレーナー室に来ることなどができてなかった。野球人の前に社会人ですから」と素行の悪さを指摘した。だが、今回の悲劇はトレーナー陣の見解の甘さが一因となったのも事実だ。

 負傷直後、球団内では「病院に行くことが先決では?」との意見もあったが、トレーナー陣の答えは「NO」。福田トレーナーは「腫れも出てないし、握力も落ちていない。見つけづらいところだった」と釈明したが、結果が骨折ではたまらない。

 その一方で、故障をきっかけに中田の生活態度は改善の兆しが見えているという。島田チーム統轄本部長は「すぐに病院に診せることは、翔にとっては(人としての成長の面で)遠回りになったのでは」と分析した。骨折、そして人生初の手術。この大きな試練を、怪物はプラスにできるのだろうか。


中田翔、左手首骨折だった 1カ月病院行かせてもらえず…ようやく判明(中日)

 それにしても、負傷から1カ月たってからの骨折が判明するという異例の展開。なぜ、すぐに病院に行かせなかったかという点について、福田トレーナーは「ケガ以外に取り組むことがあった。そこをクリアできたということで病院に行くことにした」と説明。その“取り組み”とは「チームの決めごとが守れていなかった。体調管理票を出すとかトレーナー室に来るとか。社会人としてという部分」。本人の生活態度から、病院に連れて行かなかったことを明かした


中田、骨折してたっす…手術全治1カ月(デイリー)

 本人にも責任の一端はある。2軍の選手は毎朝、トレーナーに体重や脈拍数などを表に記して報告する義務があるが、中田はそれを怠り、トレーナー室に時間通りに来ないこともあった。「野球人の前に社会人。そこもクリアにしてから人が手を貸すことをやろうと」と福田トレーナー。


 ハア??? こいつら正気か? 骨折だと察していながら、生活態度が悪いから検査を受けさせなかった? 生活態度が改善されたから検査を受けさせたらやっぱり骨折でしたって? 骨折を放置してケガが治るのは遅れたけど、精神面は成長したからOK? つまり骨折の影響で後遺症が出る可能性があっても、精神教育のほうが大事だと? 我が応援する日本ハムファイターズが、こんな腐れ精神主義を標榜するアナクロ球団だったとは驚いたね! <すぐに病院に診せることは、翔にとっては(人としての成長の面で)遠回りになったのでは>って、どんな理屈だよ! 何が気に入らないって、自分たちの無様な失態を謝罪もせず、まだ成人もしていない子供に責任をかぶせて逃げようとする態度だ

 プロの野球選手にとって、生活態度の改善とカラダのケアとどっちが大切だと思ってるんだ? そりゃ「どっちも大切」だろうが、はっきり言っていくらご立派な生活態度でも、ケガやケガの後遺症で満足にプレーできないやつなんて、人間としてはともかくプロのスポーツ選手として一文の価値もないのだ。いくら生活態度が悪かろうが精神が腐ってようが、五体無事でガンガンプレーできる奴が、プロで生き残っていくはず。素晴らしい人格者だがまともにプレーできないやつと、人間性に問題あるが打ちまくるやつと、どっちがプロ選手として上か。考えるまでもない。われわれファンはプロ野球に高潔な人格者集団なんて求めてないのだ。アマチュアの高校球児なら「野球技術より精神面の教育」というのはわかるし、筋も通っている。だがプロの世界ではそんなものはクソの役にも立たない。それともこの措置のおかげで中田の生活態度が立派になり練習もマジメに取り組むようになったら、たとえケガの影響でまともにプレーできなくなっても、球団はいつまでも中田に給料を払い続けるとでも?

 もし練習態度や生活態度に問題があるというなら、練習を受けさせない、あるいは試合に出さなければいい。そのほうがよっぽど筋が通っているし、本人だってこたえるだろう。だが今回のやり方はただのいじめであり、いやがらせであり、折檻にすぎない。「聞き分けがなくうるさいから病院に連れていかなかった」と言って病気の子供を放置して病気を悪化させているクソ親と変わらない。いや、クソ親じゃないな。親御さんから子供を預かっているんだから、クソ教師か。今回の骨折だって、これが野球と関係ない私生活でのケガなら球団のやり方もまだ理解できるが、試合の中のプレーが原因であって、生活態度とは何ら関係ないのだ。まずはカラダは十分なケアをおこない、ケガにも素早く処置する。ケガが全治して、そのうえで中田の生活態度に問題あるなら、練習に参加させず試合にも出さない。あるいは、二軍の練習や試合には参加させても、一軍にはあげない。そのほうが(私はそういう儒教的、修身の教科書や教育勅語のようなクソ精神主義は死ぬほど嫌いだが)、はるかに筋が通っている。だいたい、態度とか精神とか考え方なんて、判断する人間の主観によってどうとでも解釈もしくは曲解できる、きわめて曖昧なものでしかない。そんな曖昧で脆弱なものを錦の御旗にして、プロスポーツ選手にとってもっとも大事なカラダのケアをさせなかったというのは、ほとんど犯罪的ですらあると思う。これでは中田以外の選手も不安で仕方ないだろう。自分はいくらマジメにやっているつもりでも、トレーナーが「不真面目」と判断したら、たとえ骨折してても病院に行かせてもらえないんだから。

 私は未成年の中田に対して、球団は教育の義務があると書いた。だがそれは、中田が五体満足で将来有望な若手選手だということが大前提だろう。この先中田が今回のケガの影響で満足にプレーできなかったとしても、生活態度が改まったからそれでいい、と球団は思っているのだろうか?

 中田および親御さんがどう思っているかはわからない。だが納得できなければ、球団に損害賠償と球団との契約解除を訴え裁判でも起こしたほうがいい。そこまでいかなくても、今回の事態で、近い将来FAを
獲得したら、真っ先に出て行くことを中田は決心したに違いない。私はそれも仕方ないと思っている。
posted by Fighters503 at 14:12| Comment(4) | TrackBack(0) | Fighters その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
100%球団に非があるとか一方的に
熱くなるのはどうか。
中田個人の問題は当初よりある
話であり、裁判起こすならおこせば?って感じ
だな。そんな選手どこもいらない。
現場の事情は報道でしかわからないが
あまり無責任な意見はみていて不愉快です。
Posted by まいける at 2008年07月15日 22:56
>>まいけるさん
 はじめまして。書き込みありがとうございます。

 もちろん中田個人にまったく問題がないとは言わないですよ。確かに球団の言うように素行や生活・練習態度に問題ありまくりなのかもしれない。ですが、私が問題にしているのは、骨折の疑いのある(一部報道によれば、トレーナーはその可能性を十分に察知していた)選手を、ただ素行が悪いというだけの理由で懲罰的に、病院にも行かせず検査もせず放置し、おまけに練習までさせていた球団の態度・方針です。素行の悪さに対しおしおきをしたいなら、練習をさせないとか、試合に出さないとか、そっちのほうがよほど理にかなっている。巷間聞くところによれば、小山や市川も、一時(一昨年ぐらい)そういうことがあったようですね。
 練習不足や実戦経験不足は、あとでいくらでも取り返しがつきますが、ケガはヘタしたら一生ついてまわるかもしれないんですよ。今回の一件で中田が反省し素行が改まっても、もしかしたらケガの後遺症で選手としての能力に影響が出てくるかもしれない。それを「自己責任だ」なんて、私にはとてもいえません。

 球団が中田に対してどう釈明したのかわかりませんが、私の知る限り球団は自分たちの非をまったく認めていません。今回の事態をまるですべて「素行が悪い」中田の責任であるかのように言いつくろった態度は、批判されてしかるべきではないでしょうか。

 もちろん訴訟うんぬんは極論です。よほどこれから問題がこじれでもしない限りありえないし、おっしゃるようにそんなことになったら、日本球界で働くことは不可能でしょう。だから「納得いかなければ」と書いたのです。
 ですが、ことはそれほど重要な問題だと思います。我々が知らないだけで、同じように今までもあたら有能な若手選手がケガに泣き、つぶれてるのかもしれない。そういう事実がもしあるとして、それが二軍トレナーの無能さや球団の体質・態勢が原因なのだったら、それを白日にさらし改めるという意味でのみ、今回の事件は意義があると思います。

 私のブログの文章で不愉快になられたなら「それは残念です」としか申し上げようがありません。不愉快なら読まなければいいし、こんな場末のブログにもこなければよろしい。

 「無責任な意見」とおっしゃいますが、では、この場合どんな意見が「責任のある意見」なんでしょうか。もとより、プロ野球業界にはまったく何の関わりもない市井のドシロウトが、匿名で書いているコラムです。もちろん球団とも何の利害関係もありませんし(ファンクラブ会員ではありますが)、ネット上に無数にある無名ファンサイトのひとつに過ぎないわけで、もともと責任なんて持ちようがありませんし、誰もそんなものは求めないのでは?――もちろんだからといっていい加減に書いているわけではなく、自分の貴重な(と自分では思っている)時間を使い、ないチエを絞って、自分なりに一生懸命書いてますよ――私が「日本ハム球団の責任者を殺す」などと反社会的な「犯罪予告」をしてるとか、中田親子に犯罪をけしかけているならそりゃ確かにまずいですけどね。

 それにもうひとつ。私が仕事している業界の話ですが、当事者であればあるほど、関わりが深ければ深いほど、「責任ある発言」をせざるをえず、つまり歯に衣を着せたような言い方しかできず、なかなか本音の批判や問題の本質をえぐるような発言がしにくいんですよ。そのくせ関係者でない部外者の批判は何食わぬ顔で無視しようとする。つまり我々の業界がいかに閉鎖的かということですが、これはプロ野球にたとえれば、例の近鉄合併問題に端を発する球界再編問題のときがそうでしたね。球界に深い関わりがある人ほど、黙ってしまうか、自分が責任をとれるような、つまりは無難な発言しかできなかった。そうした球界の体質に疑問を投げかけ、再編を阻止したのは数多くの無名の大衆の「無責任な意見」であったことは確かですよね。現在は相撲業界が同様な問題を抱えているようですが。

 もちろん「我こそが正義なり」なんて主張するつもりは毛頭ありません。間違いがあるようなら、いつでも意見は撤回します。
Posted by Fighters503 at 2008年07月16日 00:08
たしかにおっしゃることもわかります
ただ私は事の顛末を冷静に見ようと思います。
私だって中田も含めて「日本ハムファン」ですから。
Posted by まいける at 2008年07月16日 08:04
はじめまして
中田翔内野手の今回の件について日本ハムファンはどう思っているのかが他人事ながら気になりハムファンの方のブログを巡っている時にたどり着き、興味深い内容だったのでコメントさせていただきます。
名前の通り、わたしは虎ファンなのでドラフト前から中田選手に注目し、くじは外れましたが陰ながら応援していました。そのため今回の骨折は場所が場所だけに非常に残念です。

今回の件をきっかけでチームに最低二人はメディカルドクターを(一軍、二軍に各一名)配置するなど、再発防止策が行われることを願いたいです。トレーナーにはもともと診察する権限もないですし、コーチ然としている人もいる印象もあり、不思議だとは前々から思っていましたので…
ハム球団だけの問題にせず、球界全体で取り組んでいくべき問題だと思います。

長文失礼しました
Posted by とらい at 2008年07月17日 11:40
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